年の瀬が迫ってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

いつもとちょっと違った年越しで戸惑っておられる方も、いつにも増してお忙しい方、気が抜けない方も、ちょっとひといき「上高地コラム」にお付き合いいただけますと幸いです。

 

さて。

上高地の休業期間を利用して実施中の、講習会「Discover Kamikochi~上高地を学ぶ~」は、2021年も引き続き実施いたします。

 

今回は1月17日に実施予定の「鳥と動物」から、午前実施のビギナー講習の内容の一部をさきどりでご紹介します。

 

自然を楽しむ切り口として「花」と「鳥」はとびぬけて人気の花形ですが、この二者には観察するにあたっての大きな違いがあります。

それが「逃げる」か「逃げない」か。

 

花は逃げませんので、知らない花をじっくり観察して種類を調べる、ということが比較的容易です。

しかし鳥は、逃げます。上高地の鳥は警戒心が薄いとはいえ、写真に収めるのは一苦労。一瞬の出会いで「どんな鳥だったか」という特徴を覚えられないと、見かけてから種類を調べるのは難しくなってしまいます。

 

したがって鳥を見る際には、事前にある程度予習をしておく方がいいんです。

上高地では130種を超える鳥の発見記録があるそうですが、いきなりそんな数を覚えるのは無理ですので……講習会では、上高地で出会いやすい鳥10数種をピックアップして、特徴とよくいる場所などをご紹介します。

 

今回のブログでは、おそらく小鳥としては一番見かける機会が多い、「カラ類」3種をご紹介します。

シジュウカラ

シジュウカラ(四十雀)、

 

コガラ

コガラ(小雀)、

 

ヒガラ

ヒガラ(日雀)。

 

いずれもスズメよりやや小さいくらいで、白と黒とグレイが基調の可愛らしい小鳥です。

見た目も鳴き声もよく似ているうえに、「カラの混群(こんぐん)」といって違う種類の鳥同士でよく一緒にいるため、ぱっと見で見分けがつきにくい3種です。

 

しかし見かける機会は多いので、この3種類が見分けられると、「鳥を見分けられた!」という実感が得やすく、鳥を覚えるのが楽しくなります!

 

ポイントは、頭の模様と胸の模様。

シジュウカラは「ヘルメットとネクタイ」、コガラは「ベレー帽と蝶ネクタイ」、ヒガラは「ねぐせとよだれかけ」です。

シジュウカラ。真横からなのでわかりにくいですが、喉元からお腹にかけて、ネクタイのような黒い縦のすじが入ります。

頭は頬の白い部分を取り囲むように黒い模様が入って、ぱっきりした白黒の印象です。

 

コガラ

コガラ。くちばしの下あたりにちょっとだけ黒い模様があります。シジュウカラがネクタイなら、こちらは蝶ネクタイ。

頭は上半分が黒・下半分が白のシンプルな模様で「ベレー帽」のイメージ。

 

ヒガラ

ヒガラ。くちばしの下の黒い模様はコガラより広く、「よだれかけ」に見立てられます。頭の模様ともつながっていて、横顔はシジュウカラによく似ています。

ただし頭の上の羽毛がちょっと立つのと、後頭部が白いのがシジュウカラとの違いです。シジュウカラやコガラと比べると体もやや小さめです。

 

以上3種、模様のちがいに注目してみると意外に見分けられますので、まずはここから覚えてみるのがおすすめです。

 

ここまで覚えた!という方はもう2種類。

ゴジュウカラ

ゴジュウカラ(五十雀)と、

コゲラ

コゲラ(小啄木鳥)も追加してみましょう。

さきほどの「カラの混群」の中によく混ざっているメンバーで、先に紹介した3種と名前が似ているのでごっちゃになりがちなのですが、見た目はそんなに似ておらず、上高地の鳥の中でもわかりやすく特徴的な2種です。

 

ゴジュウカラは、名前の割にはシジュウカラと似ていません。

一説には、五十歳くらいの、ロマンスグレーになった髪の色に似ているからこの名前がついたとか。

この鳥の特徴は、なんといっても「下向きに木の幹を下りられる日本で唯一の鳥である」ということ。

同じく木の幹によくいるキツツキは、両脚+尾の3点で体を支えます。そのため頭が常に上を向いた状態になるのですが、ゴジュウカラは両脚だけで体を支えられるため、樹の幹を縦横無尽に走り回ります。

模様がはっきり見えなかったとしても、この動きをしていればゴジュウカラだと確定できるので、初心者にも見分けやすい鳥です。

 

そしてコゲラは日本一小さいキツツキの仲間。大きさはスズメくらいです。

こちらも動きがいかにもキツツキなので、分かりやすいと思います。白と黒の縞模様でスズメくらいの大きさの鳥が木の幹にいたら、それはコゲラです。

 

以上、初心者におすすめの5種をご紹介しました。

講習会ではさらに数種のよく見る鳥を、写真や鳴き声とあわせて紹介するほか、上高地に生息する哺乳類についてもご紹介していきます。

 

現地ガイドの講習会「Discover Kamikochi~上高地を学ぶ~」

 

【開催日程】

第二回「上高地の鳥と動物」:2021年1月17日(日)

第三回「上高地の樹木」:2021年1月31日(日)

第四回「上高地の歴史」:2021年2月7日(日)

第五回「上高地の歩き方」:2021年2月28日(日)

 

※各回の内容は独立しておりますので、どの回も1回からご参加可能です。

 

【スケジュール・参加費】

●対面講習

・10:30-12:30 ビギナー講習(各回2,000円)

・14:00-15:30 ステップアップ講習(各回1,500円)

 

●オンライン講習(対面講習をYoutube Liveにて同時配信)

・10:30-12:30 ビギナー講習(各回1,500円)

・14:00-15:30 ステップアップ講習(各回1,000円)

 

※参加費は全て税込みです。

※対面講習は講習当日、現金/PayPay/GoToトラベル地域共通クーポン(紙・電子)でのご精算です。

※オンライン講習はクレジットカード/コンビニ・ATM/PayPal・銀行口座振替での事前精算です。

※新型コロナウイルス感染症の状況に鑑みまして、今年度は懇親会の実施を見送らせていただきます。

 

【会場・アクセス(対面講習)】

信毎メディアガーデン 3階スタジオ

JR松本駅から徒歩約8分

地図および周辺の有料駐車場は[こちら]をご覧ください。

 

【対面講習の感染防止対策について】

・対面講習ご参加の方は、必ずマスクの着用をお願いいたします。

・当日発熱や風邪の症状のある方は、ご参加をお断りさせていただく場合がございます。

・講師・スタッフはマスク・手袋を着用いたします。

・会場は空調設備によって常時換気されております。

・会場キャパシティの半分(20名様)を定員とさせていただきます。

・会場入り口に手指消毒用のアルコールを設置いたします。

 

【オンライン講習に関する注意事項】

・各実施日の3日前に、ご登録いただいたメールアドレスあてに試聴のご案内をお送りします。

・配信を視聴するには、PC・スマートフォンなどの配信動画を視聴できる端末と、インターネット環境が必要です。

・配信を視聴するための通信費は受講者様ご自身のご負担となります。

・オンライン講習では、リアルタイムでの講師への質問等はできません。

・配信チケットをご購入いただいた方には、同時生配信をご視聴いただけるほか、後日アーカイブ配信を予定しております。また対面講習ご参加の方にも、アーカイブ配信のURLをお送りいたします。

・チケット購入者以外への動画公開はご遠慮ください。

 

【申し込み方法】

●お電話でのお申込み・お問い合わせ:

080-8808-5466にお電話いただき、「講習会参加希望」とお伝えください。

 

●インターネットでのお申込み(対面講習):

[対面講習予約フォーム]からお申込みください。

 

●インターネットでのお申込み(オンライン講習):

[オンライン講習予約フォーム]からお申込みください。

 

●インターネットでのお問い合わせ:

[お問い合わせフォーム]からお問い合わせください。

 

皆様のご参加をお待ちしております!

さくら

 

★上高地を自然を学ぶ講習会、12月13日より開催しています!★

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