先日12月13日(日)、「Discover Kamikochi~上高地~」第一回を開催しました!

対面講習、そしてオンライン講習にご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。

オンラインについては今年初めての開催でした。至らない点もあったかと思いますが、皆様からのアンケートにも目を通させていただきまして、引き続きより便利にご参加いただけるよう改善していただきます。

そして対面講習にお越しの方、感染対策にご協力いただきましてありがとうございました。

 

次回は2021年1月17日(日)、テーマは「上高地の鳥と動物」です。

午前のビギナー講習では、バードウォッチング初心者向けに、上高地の代表的な鳥と探鳥スポット、バードウォッチングのコツについて、そして代表的な上高地の哺乳類について。

午後のステップアップ講習では、いくつかの鳥をピックアップして観察ポイントと生態をご紹介するほか、今年の上高地の動物事情についてもお話しします。

 

このブログの最下部にご案内と申込がありますので、皆様のご参加をお待ちしております!

 

さて今回は、前回ブログのクイズの解答を詳しく解説していきます。

よく似た3種類の芽吹きを見て、毒草ヤチトリカブト(谷地鳥兜)、山菜ニリンソウ(二輪草)、薬草ゲンノショウコ(現の証拠)がそれぞれどれだか考えてみてください!というクイズでした。

 

新芽1

新芽2

新芽3

正解は…

①ヤチトリカブト、②ゲンノショウコ、③ニリンソウ。

 

①ヤチトリカブトの葉は、つるっとした光沢があります。上の写真からでは分かりませんが、特に葉の裏側などが赤く光沢があったら「あ、ヤチトリカブトだな」と判断しています。

芽吹きが赤っぽく、緑と混ざって紫っぽい奇妙な色になりやすいというのも特徴のひとつですが、正直芽吹きが赤いのはどの植物でもありがちな話で、見る時期によっても色合いは千差万別です(この写真の3日後にはおそらく完全に緑色になっていると思います)。

「雰囲気」程度の感覚なので、見慣れていない植物の見分けに使うにはちょっと弱めの特徴かもしれません。

 

②はゲンノショウコ。お腹の薬として有名で、飲むと立ちどころに効果が表れることから「現の証拠」の名が付きました。他の2種に比べると春先の成長スピードがゆっくりで、何枚かの葉っぱがちょこんと出ているだけのことが多いです。

葉っぱの切れ込みがやや浅めなのが、一番わかりやすい特徴でしょうか。葉っぱはちょっと分厚い感じです。

赤い斑点がありますが、これもあったりなかったりなので見分けの手がかりとしてはいまいちです。

 

そして③はニリンソウ。

葉っぱの表面に毛が生えているので、触ってみるとヤチトリカブトとの違いはけっこう分かりやすいです。写真でもなんとなく毛の柔らかさが分かるかなーと思います。

つぼみがついていることが多い、草丈が高くならないなど、実物を見れば手がかりはけっこうあるのですが、やっかいなのはトリカブトと一緒に生えてくること。似た環境を好むようで、ニリンソウの群生の中に数株のトリカブトが混じっているという場面は非常によく見かけます。

山菜採りの時などには、気をつけなければいけないポイントのひとつです。

 

……と、色々特徴を書いてきましたが、結論としては「そっくりで見分けが難しい」、「だから不用意に採集しないでください」ということにつきます(上高地では毒があるとかないとかいう以前に採集禁止ですが)。

そもそも芽吹きだけで植物を見分けるのは至難の技で、基本的には「その植物を見慣れている」という経験がものを言います。

今回のクイズは三択でしたが、「このエリアでこの季節にこういう形の芽吹きを出すのはこの3種」という事前知識がないと、まずこれを三択まで絞ることができません。

 

これに限らず「見慣れる」という段階は、植物を覚えるにあたって必須の段階です。

必ずしも上高地のように自然にあふれた場所で見る必要はありません。路肩でも公演でも庭でも花壇でも、普段よく見る場所で「知り合い」を一種類ずつ増やすことが、植物と親しむ最初の一歩になります。

 

とはいえ、上高地のような自然を楽しむ観光地や、植物園のように種類が豊富な場所の強みは、「教えてくれる人がいる」ということ。最初から自分で調べようとすると難易度が高くなってしまうので、ぜひガイドのご利用も検討くださいね!

来シーズンは4月17日営業再開予定です。なかなか旅行の計画が立てにくいご時世ではありますが、「落ち着いたら行きたいな~」くらいに頭の片隅に置いておいていただけますと幸いです。

[上高地ガイドメニューはこちら]

 

講習会

冬期の講習会は残り4回です。次回以降の開催もお楽しみに!

 

現地ガイドの講習会「Discover Kamikochi~上高地を学ぶ~」

 

【開催日程】

第二回「上高地の鳥と動物」:2021年1月17日(日)

第三回「上高地の樹木」:2021年1月31日(日)

第四回「上高地の歴史」:2021年2月7日(日)

第五回「上高地の歩き方」:2021年2月28日(日)

 

※各回の内容は独立しておりますので、どの回も1回からご参加可能です。

 

【スケジュール・参加費】

●対面講習

・10:30-12:30 ビギナー講習(各回2,000円)

・14:00-15:30 ステップアップ講習(各回1,500円)

 

●オンライン講習(対面講習をYoutube Liveにて同時配信)

・10:30-12:30 ビギナー講習(各回1,500円)

・14:00-15:30 ステップアップ講習(各回1,000円)

 

※参加費は全て税込みです。

※対面講習は講習当日、現金/PayPay/GoToトラベル地域共通クーポン(紙・電子)でのご精算です。

※オンライン講習はクレジットカード/コンビニ・ATM/PayPal・銀行口座振替での事前精算です。

※新型コロナウイルス感染症の状況に鑑みまして、今年度は懇親会の実施を見送らせていただきます。

 

【会場・アクセス(対面講習)】

信毎メディアガーデン 3階スタジオ

JR松本駅から徒歩約8分

地図および周辺の有料駐車場は[こちら]をご覧ください。

 

【対面講習の感染防止対策について】

・対面講習ご参加の方は、必ずマスクの着用をお願いいたします。

・当日発熱や風邪の症状のある方は、ご参加をお断りさせていただく場合がございます。

・講師・スタッフはマスク・手袋を着用いたします。

・会場は空調設備によって常時換気されております。

・会場キャパシティの半分(20名様)を定員とさせていただきます。

・会場入り口に手指消毒用のアルコールを設置いたします。

 

【オンライン講習に関する注意事項】

・各実施日の3日前に、ご登録いただいたメールアドレスあてに試聴のご案内をお送りします。

・配信を視聴するには、PC・スマートフォンなどの配信動画を視聴できる端末と、インターネット環境が必要です。

・配信を視聴するための通信費は受講者様ご自身のご負担となります。

・オンライン講習では、リアルタイムでの講師への質問等はできません。

・配信チケットをご購入いただいた方には、同時生配信をご視聴いただけるほか、後日アーカイブ配信を予定しております。また対面講習ご参加の方にも、アーカイブ配信のURLをお送りいたします。

・チケット購入者以外への動画公開はご遠慮ください。

 

【申し込み方法】

●お電話でのお申込み・お問い合わせ:

080-8808-5466にお電話いただき、「講習会参加希望」とお伝えください。

 

●インターネットでのお申込み(対面講習):

[対面講習予約フォーム]からお申込みください。

 

●インターネットでのお申込み(オンライン講習):

[オンライン講習予約フォーム]からお申込みください。

 

●インターネットでのお問い合わせ:

[お問い合わせフォーム]からお問い合わせください。

 

皆様のご参加をお待ちしております!

さくら

 

★上高地を自然を学ぶ講習会、12月13日より開催しています!★

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★日本エコツーリズム大賞「特別賞」を受賞いたしました★