上高地でよく見ることができる野鳥を、シリーズでお届けする【上高地の野鳥】、最終回です。
今回は、よく見られる季節が限られている鳥、2種類をご紹介します。

(注)大きさとは、全身を伸ばした状態で、くちばしから尾羽の先までを測った長さのことです。

1、ルリビタキ
ルリビタキ(大人のオス)
ルリビタキ
(若いオス、もしくはメス)
大きさ:約14㎝
よく見られる時期:春、秋
上高地では、夏鳥と呼ばれている渡り鳥です。上高地で見るルリビタキの多くは、春になると上高地より標高が低くて暖かい場所から、上高地より標高が高い山の上に移動をし、子育てをしながら、その場所でひと夏を過ごします。そして秋になり寒くなり始めると、山の上から降りてきて、上高地より暖かい場所で冬を越します。上高地では渡り中継地として立ち寄るルリビタキが多いため、渡りの時期の春と秋によく見られます。
生まれて3、4年経った大人のオスは、背中が綺麗な青色をしているのですが、メスと若いオスは、全身茶色っぽく見え、ほぼ同じ色をしています。ですが、オスメス共に、お腹の黄色模様と尾羽の青色があることは共通です。

2、ジョウビタキ
ジョウビタキ
(オス)
ジョウビタキ
(メス)
大きさ:約14㎝
良く見られる時期:秋
この鳥は冬鳥と呼ばれている渡り鳥で、日本列島には、冬を越すためにロシアから海を越えて渡って来る鳥です。上高地には、秋に渡りの中継地として立ち寄るジョウビタキが多いため、10月頃はジョウビタキの姿をよく見ることができます。
羽に白い模様があることが、他の鳥とこのジョウビタキを見分けるポイントになります。また、この白い模様を袴の紋に見立てて、「紋付鳥」と呼ばれることもあるそうです。

以上、上高地でよく見られる季節が限られている野鳥、2種類をご紹介しました。
どちらの種類も、目がくりっとしていて可愛らしく、色の配色が綺麗な野鳥です。実際に見てみると、写真の何倍も可愛いので、ぜひ実物を見ていただきたいです!

今回で、【上高地の野鳥】シリーズは終了です。
上高地の生き物は警戒心が少ないのか、近づいても逃げないことが多いため、野鳥を見る機会が多いです。
上高地で散策予定の方は、野鳥の姿を探しながら歩くと、可愛らしい鳥に出会えるかもしれませんよ。

ちよ