上高地の隠れた魅力|湧き水めぐりのすすめ
上高地の魅力といえば、なんといっても雄大な穂高連峰と梓川の風景です。

河童橋や大正池など、有名な絶景ポイントからの風景を楽しみに上高地を訪れたことのある方は多いと思います。
そして、この山々の絶景と並ぶ上高地の魅力が、豊富な水の美しさです。

上高地は、周囲を高い山々に囲まれた谷底地形です。
周囲の山に降った雨水や雪解け水が、上高地に集まって湧き水になります。
澄んだ水があちこちから湧き出ている光景は、知る人ぞ知る上高地らしさです。

今回の記事では、上高地の隠れた魅力・湧き水のスポットをご紹介します。
上高地の湧き水は飲める?
上高地では、湧き水を直接飲むことは推奨されていません。
魚やサルなどの野生動物が触れている可能性があること、また飲用を前提とした定期的な水質検査を実施していない湧き水がほとんどであることが理由です。
一方、上高地の水道水は湧き水を引いており、検査・消毒がされていて飲用可の場所もあります。
河童橋周辺で湧き水を汲める代表的なスポットは以下2か所です。

上高地バスターミナル・インフォメーションセンター横

河童橋「上高地のおみやげや」横
飲用と明記されていない場所では、飲んだり持ち帰ったりはせず、その場で見たり触れたりする楽しみ方にとどめてください。
上高地のおすすめ湧き水ポイント
湧き水MAP
以下の記事でご紹介する湧水の場所を紹介した地図です。解説と一緒にご覧ください。

①清水川

河童橋地区、バスターミナル地区、田代橋地区など、上高地の多くの施設の水道水として使われている湧き水の川です。
※川から直接水を飲むことはできません。
水源は保護されており近づくことができませんが、下流にかかる「清水橋」からは美しい水の流れを楽しむことができます。
ここの魅力は、なんといっても毎秒1tともいわれる豊富な水量と、バイカモ(梅花藻)をはじめとする水草の美しさです。
信州の名水・秘水15選にも選ばれています。
アクセス:上高地バスターミナルから徒歩約7分
②岳沢湿原

穂高連峰からの湧水が流れる川。清水川と同様、圧倒的な水量と水草を楽しめます。
川の向こうには枯れ木の林を見ることができ、かつての大正池の風景を彷彿とさせます。
付近の橋からは魚を観察しやすいのもポイントです。
アクセス:上高地バスターミナルから徒歩約20分
③ウェストン碑前

日本の近代登山の父といわれるウォルター・ウェストンの碑の前にも、湧き水の川が流れています。
こちらは遊歩道から近く、水に触れてみたい方におすすめです。
小さな魚の姿も見つけることができます。
アクセス:「上高地バスターミナル」から徒歩約25分、または「帝国ホテル前」バス停から徒歩約15分
④五千尺沢

河童橋の付近で、水が湧いているまさにその場所を見られるのが「五千尺沢」です。
たくさんの人が行きかう歩道のすぐ脇にありますが、看板などがあるわけでもないので湧き水の存在に気付く方はほとんどいらっしゃいません。
目印になるのは、河童橋の公衆トイレ「かっぱトイレ」近くにある、「特別名勝・特別天然記念物」の碑です。


湧き水があるのは碑のやや右側、矢印の辺り。
道路脇の側溝と見紛う規模ではありますがれっきとした湧き水ですので、ぜひ探してみてください。
アクセス:上高地バスターミナルから徒歩約5分
⑤ヤナギ池

明神地区・明神館さんの前にある小さな池です。
季節や天気によって水の量が違い、おすすめは雪解けシーズンや雨の多い季節。
水底から、湧き水と一緒に小さな泡が上がっているのを見ることができます。
アクセス:上高地バスターミナルから徒歩約1時間
⑥明神池

上高地の名所のひとつである明神池も、湧き水がたまってできた池です。
広く静かな水面から感じる厳かな空気は上高地でも随一。
見学には、拝観料大人1人500円がかかります。(現金のみ、2026年時点)
アクセス:上高地バスターミナルから徒歩約1時間~1時間30分
⑦古池

明神地区から徳沢地区へ向かう途中の歩道沿いに現れる池。
看板などはありませんが、大きな池なので必ず目につきます。
ヤナギ池と同じように、水底から泡が上がってくるのが見える場所。
上高地バスターミナルからはかなり距離がありますが、ヤナギ池よりも湧く水量が多く、見ごたえがあります。
アクセス:上高地バスターミナルから徒歩約1時間30分
番外編:雨の日だけ現れる遊歩道の湧き水

雪解けシーズンや雨の日になると、普段は水がない場所から水が湧くことがあります。
写真は、小梨平キャンプ場~明神の遊歩道。道の脇から透き通った湧き水が流れ出しています。
普段にもまして量が多くなる湧き水は、雨の上高地のみどころのひとつ。
今回ご紹介したほかにも、上高地には無数の湧き水ポイントがあります。ぜひ探してみてください。
上高地の湧き水豆知識
湧き水の水温
湧き水の温度は、その土地の年間平均気温とほぼ同じになると言われています。
地面の中は季節や時間による温度変化を受けにくく、一年を通じて同じ温度(気温の平均値とほぼ同じ)になります。
そこを通ってくる湧き水もその温度、上高地でいえば約6.5℃です。
地表を流れていくうちに水温も変化しますが、湧き出し口の近くほど、6.5℃に近い冷たい水の感触を楽しめます。
濁らない川/濁る川
湧き水は、雨水や雪解け水が一度地面の中に浸みこみ、少し時間が経ってから再び地表に出てきた水です。
地面に浸透するのに時間がかかること、地面の中に貯められることで、急な大雨が降った時でもその増減をダイレクトに受けにくく、水量の変化がゆるやかです。
また、地中をろ過されながら流れてくるため、水質も安定しています。
上高地にはこうした、大雨でも濁らない湧き水の川がたくさんあります。

一方で、地面に浸透せず、地表をそのまま流れてくる水も相当の量あります。
このような水は地表の土砂などを巻き込み、かつ降ってすぐに流れてくるため、大雨の時には一気に増水し、茶色く濁ります。

湧き水ばかりの濁らない川と、雨水が流れ込みやすい濁る川を晴れの日に見分けるコツは、水草の量です。
雨水の川では、増水して川が荒れるため植物が流されていきやすく、水草の量が少なくなります。
一方で湧き水の川では水流が安定しているため水草が育ちやすく、川底が緑に覆われやすくなります。

梓川の川底には水草がほとんどありませんが、これは大量の雨水が流れこんでくることを表しています。
湧き水めぐりおすすめシーズン
上高地では一年を通じて豊富な湧き水を楽しめますが、季節によって多少の増減があります。
水量が増えるのは、雪解けの時期と雨の多い時期。
雪解け水が増えるのは4月~7月、雨が増えるのは6,7月の梅雨と9月の秋雨シーズンです。
この時期は特に、湧き水スポットを見つけるのが容易になります。
山々の風景だけではなく、ぜひ足元の湧水にも目を向けながら散策してみてください。
湧き水スポットもご紹介!上高地ガイドウォーク実施中
我々FIVESENSE(ファイブセンス)で実施している現地ガイドウォーク「上高地ゆったりウォーク」では、上高地の風景や自然、そして様々な水の景色やおすすめスポットもご紹介しています!
4月17日~11月15日は毎日開催、ご予約先着順です。一週間前には予約が埋まってしまうことが多いので、お申込みはお早めに。
皆様のご参加をお待ちしております!
詳細・ご予約はこちらから↓
上高地の気温・服装情報~9月下旬、例年より冷え込みはゆるめです〜
9月25日の上高地の気温は、朝が10℃、日中が18.3℃。
9月下旬は例年であれば霜が降りる時期ですが、今のところそこまでの冷え込みはありません。
とはいえ急激に冷えることはありますので、朝早くのご散策の方はフリースや薄手の手袋などの防寒具をお持ちいただくのがおすすめです。
さくら
★ネイチャーガイドFIVESENSEのYouTubeチャンネルはこちら★
★上高地の観光情報は上高地コラム★
★エコツーリズム大賞「優秀賞」を2年連続受賞いたしました★



