【11月29日の上高地の様子】
工事の確認のために入山したスタッフより、11月29日の上高地の写真が届きましたのでご紹介します。
こちらは河童橋からの風景。上の写真が穂高連峰、下の写真が焼岳です。
かなりしっかり雪が積もっていますね。
梓川沿いはもともと風の通り道で雪が吹き飛ばされやすく、建物の陰など吹き溜まりになりやすい場所は50㎝を超えているところもあるようです。
こちらは河童橋たもとにある宿泊施設THE PARKLODGE 上高地。
玄関前にかなり雪がありますね。
とはいえササの葉がまだ雪から出ていますので、冬の通常の積雪ラインまでは届いていないようです。
(雪国のササは冬の間、雪に埋もれることで寒さから身を守ります。そのため雪からはみ出ない程度までしか背丈が伸びません)
こちらは大正池から望む穂高連峰。池にくっきり山が映っています。
湧水の温度が一定なことと流れがあることから川の水は冬もあまり凍りませんが、大正池では流れの緩いところなどで氷が張ることもあります。
この写真ではまだどこも凍っていませんが、これから冷え込んでくるとまた景色は変わるかもしれません。
実は上高地では冬期の休業中に工事を行うことが多いため、こんな厳しい中でも作業をしてくださっている方がいらっしゃいます。
冬の上高地を見ると、改めてそのすごさとありがたみを実感します。
【上高地の冬期休業】
今回の上高地コラムは、恒例の話題ではありますが上高地の「冬期休業」について。
上高地は1年のうち約7ヶ月間しか営業しておらず、休業期間は基本的にバスもなければ宿泊施設等の営業もなく、足を踏み入れるだけでも冬山の装備と心得、そしてかなりの体力が必要になります。
我々上高地の事業者にとっては当たり前のことなのですが、当たり前ゆえに改めて説明する機会は意外と少なく、時折冬のご利用やご宿泊のお問い合わせをいただくこともあります。
上高地は周囲を3,000m級の山々に囲まれた谷底地形で、冬は雪崩が上高地をめがけて落ちてきます。
夏は普通に歩いている遊歩道にも雪崩の危険地帯がいくつもあり、さらには強風で積もった雪が舞いあげられて視界がホワイトアウトすることも(地吹雪)。
上高地が国立公園になる以前、明治時代に上高地・明神池畔に小屋を構えていた上條嘉門次さんは、冬も上高地を駆け回って猟師をしていたらしいですが(動物たちが冬毛になるので、毛皮を狩るなら冬なんだとか)……それはかなりの特例。ちょっと常人が暮らせる場所ではないです。
休業期間は11月16日~4月16日。ここ数年はこの日付で固定されています。
4月17日の「開通式」、4月27日「開山祭」が行われると、いよいよ上高地が本格オープン。
11月15日の「閉山式」まで、約7ヶ月間のシーズンが始まります。
冬期の休業中に冬山登山として入山される方はいらっしゃいますが、安全確保の観点からも自然保護の観点からも、誰にでもおすすめできる場所ではありません。
上高地公式ウェブサイトにて[冬期入山の方への案内]が出ていますので、危険個所の把握、ゴミの持ち帰り、お手洗いの場所や踏み込み禁止箇所などについて必ずご確認・ご協力をお願いいたします。
こちらのブログでも時々冬の上高地の様子をお伝えしますので、そちらをご覧いただきつつ、4月のオープンをどうぞ楽しみにお待ちください。
【上高地自然講習会&冬期オンラインガイドツアー開催!】
上高地の冬期休業中も、FIVESENSEの上高地イベントは盛り沢山です!
★Discover Kamikochi~上高地を学ぶ~
ガイドとじっくり自然を学ぶ、座学の講習会。松本市での対面講習とオンライン講習を同時開催します!
12/12「上高地の花」、1/16「上高地の鳥と動物」、1/30「上高地の樹木」、2/6「上高地の歴史」、2/20「上高地の歩き方」の全5回。
時間や料金、参加方法など詳しくは[こちらのページ]をご覧ください。
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★上高地オンラインガイドツアー【冬期】
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配信は1月10日と2月13日。2週間のアーカイブ配信も視聴可能です。
詳しくは[こちらのページ]をご覧ください。
10月24日実施分の冒頭10分間を無料公開していますので、こちらもご覧ください!
皆様のご参加をお待ちしております!
さくら
有り難うございます・
楽しみにしています・
塩津様
コメントありがとうございます。
上高地情報は月一度ほどになると思いますが、どうぞ楽しみにお待ちください。
さくら
大好きな上高地冬場の写真初めて知りました、これからもたのしみです。
川上様
コメントありがとうございます。
冬は我々も頻繁には行けない場所になってしまいますが、スタッフが行く際には景色のお裾分けをいたしますのでどうぞお楽しみください。
さくら
観光地として整備されていても、やはり大自然の中。時として牙を剥くことがあるのは、むしろ当然でしょう。冬山の経験も技術もない私は、来年に向けてトレーニングに励まなければ…
マシュマロ様
コメントありがとうございます。
冬の上高地を見ると、人間にはどうにもできないものはすぐ近くにあるんだと実感して時々怖くなります。
あんなに厳しい冬なのに生き物が暮らしているのもすごい話です。
さくら
[…] in the early days of winter. In fact, the photo above was taken nearly a month ago, appearing on the Five Sense blog back on November 19th! The snow was already there to […]
冬の上高地まさに神が降りる地ですね。
いつ見ても新鮮です?
今年も行きたい所です。
純子様
コメントありがとうございます。
厳しい場所ではありますが、その分の美しさは間違いなくあります。ファンが多いことにも頷ける風景です。
さくら