明日12月14日(土)はいよいよ、「Discover Kamikochi~上高地を学ぶ~」の第一回開催日です!
初めての方も飛び入り参加の方も、興味はあるけど勉強なんかしたことなくて不安…という方も、もちろん上高地大好き!自然大好き!な方も、皆様のご参加をお待ちしております!
というわけで今回のブログも、講習会の内容から少しだけ先取りでご紹介します。
上高地を代表する春の花といえば…
そう、ニリンソウ(二輪草)ですね!
白い部分は萼だとか、時々緑色の花が咲くだとか、ガイドの中の話題にも事欠かないこの植物ですが、じつはこのニリンソウ、昔の植物の特徴をかなり色濃く残しています。
その特徴のひとつは、蜜を出さない花である、ということ。
花といえば一般的に、「虫に蜜を与える代わりに花粉を運んでもらう」と言われますが、最初からそうだったわけではありません。
もともと花が持っていたのは、生殖のために作られた花粉。これはタンパク質でできていて、……虫にとっては、都合の良い食料です。
花にとっては当然、花粉が食べられて失われてしまうのは損失です。しかし、食べ残された花粉が虫の体について運ばれることで、確実に花粉を運んでもらえるというメリットがありました。
そこで花は、多少食べられても大丈夫なようにたくさん花粉を用意して虫を待ち受けるようになりました。
おしべは花粉を持つため虫を呼べますが、めしべは花粉を持たないため虫を呼べない……そんな問題を解決するために、たくさんのおしべでめしべを囲う、などの工夫もします。
トモエソウ(巴草)/オトギリソウ科
こういう花を「花粉花」と呼びます。
やがて花は、タンパク質よりも簡単に作れる糖分を使って「花蜜」を作り、昆虫への報酬として提供するようになりました。
ヤチトリカブト/キンポウゲ科
蜜という報酬を用意することで、めしべにも虫を呼ぶことができるようになりました。これにより、雄花と雌花、雄株と雌株を分けて、自家受粉(近親交配)を避けるという方法も発達していきます。
また、液体しか利用できない昆虫(チョウなど)にも来てもらえるようになり、送粉者の幅がぐっと広がりました。
花の種類はどんどん増えていき……今、見かける花の多くは送粉昆虫に蜜を提供する「蜜花」ですが、そんな中、今も蜜を出さない昔のやり方で生き続けているのが、ニリンソウなんです。
花の特徴にはそれぞれ、生きていくためにその形になった理由や背景があります。
それを知ることで、何気なく見ていた花が、今までとは違って見えてきますよ。
ちなみに、ニリンソウは花粉のほかにも、虫に対する報酬を用意していて……
と、ここから先は明日の講習会で。長野県松本市で開催しますので、お近くの方はぜひご参加ください!
まだ若干の空席がありますので、飛び入り参加もお待ちしています!
講習会「Discover Kamikochi~上高地を学ぶ~」
【開催日程】
第一回「上高地の花」:2019年12月14日(土)
第二回「上高地の鳥と動物」:2020年1月13日(月・祝)
第三回「上高地の樹木」:2020年1月25日(土)
第四回「上高地の歴史」:2020年2月24日(月・祝)
第五回「上高地の歩き方」:2020年3月1日(日)
※各回の内容は独立しておりますので、1回からご参加可能です。
【スケジュール・参加費】
第一回~第四回
10:30-12:30 ビギナー講習(各回2,000円)
14:00-15:30 ステップアップ講習(各回1,500円)
第五回
10:30-12:00 ビギナー&ステップアップ講習(1,500円)
12:15-14:45 懇親会(1,500円)
※参加費は全て税込み/当日現金精算です。
※懇親会費には5HORN Diningでの昼食代を含みます。
※ビギナー講習は昨年までの内容をまとめたもの、ステップアップ講習は新規の内容です。
【会場・アクセス】
講習会:信毎メディアガーデン 3階スタジオ
JR松本駅から徒歩約8分
懇親会(第五回のみ):5HORN Dining(松本PARCO 1階)
JR松本駅から徒歩8分
【申し込み方法】
お電話でのお申込み・お問い合わせ:
080-8808-5466にお電話いただき、「講習会参加希望」とお伝えください。
インターネットでのお申込み:
予約フォームからお申込みください。
インターネットでのお問い合わせ:
お問い合わせフォームからお問い合わせください。
※ご予約推奨、空きがあれば当日参加可(定員40名様)です。
皆様のご参加をお待ちしております!
さくら