上高地は、日本有数の山岳リゾートです。

ただ、その有名さの割にかなり特殊な場所であることも事実。

というわけで今回は、初めて上高地旅行を計画する方に知っておいていただきたい、上高地の観光基本情報をお届けします。

※下記は、2019年3月現在での情報です。

 

目次

1.冬季休業

2.カーレスリゾート(マイカー規制)

3.夜間通行止め

4.その他

 

 

1.冬季休業

上高地では、11月中旬~4月中旬の約5か月が冬季休業期間となっています。

この間は、冬山登山の方はいらっしゃいますが原則的には立ち入り禁止。

したがいまして、一般の方が上高地に来ることができるのは4月中旬~11月中旬の約7か月間ということになります。

冬の上高地

2019年の交通機関の開通は4月17日。ここ数年は、毎年4月17日で落ち着いているようです。

とはいえ、開通してすぐはまだまだプレオープンといった雰囲気。遊歩道には雪がかなり残っていますし、営業が始まっていない施設も多いです。

本格オープンは、毎年4月27日に実施される「開山祭」。

この日になると、年にもよりますが遊歩道はずいぶん歩きやすくなり、ほとんどの施設は本格的に営業を開始しています。

開山祭

 

一方、閉山の11月15日は、閉山式・交通機関の最終日とも毎年固定で同じ日です。

晩秋の上高地

カラマツの黄葉が終わる11月第一週頃を過ぎた後、シーズン最後の一週間は、お客さんの少ない静かな時期です。

この時期にはバスの本数が少なくなり、施設も早めに閉まるところが多いです。営業終了時期は、各施設のホームページなどでご確認ください。

 

また、散策の時に気を付けていただきたいのは、お手洗いの数と位置です。

河童橋より上流側(明神側)では閉山直前になると順次、お手洗いの数が減ったり、冬期用のお手洗いに切り替わったりします。

その時期になると散策路の入り口にお知らせが出ますので、ちょっと気にして計画を立ててくださいね。

 

2.カーレスリゾート(マイカー規制)

上高地内へは、マイカーの乗り入れができません。

釜トンネル

上高地の入り口である釜トンネルには、このようなゲートが設けられています。

この写真は冬季なので閉まっていますが、上高地シーズン中の日中はこのゲートで通行する車のチェックが行われており、マイカーは通ることができません。

マイカーで上高地にいらっしゃる場合には、長野県側の「沢渡」、または岐阜県側の「平湯」で、バスかタクシーへの乗り換えが必要です。

詳しくは上高地公式WEBや、過去記事「上高地へのアクセス」をご覧ください。

 

ヤナギ池

結果として、上高地のほとんどのエリアは、車の姿を見ることなく自然の中での散策を楽しめる「カーレスリゾート」になっています。

ということは上高地内での移動も、徒歩がメイン。

上高地地図

バスやタクシーは、原則的に上高地バスターミナルまでしか入りません。

それより上流、明神・徳沢方面へは、徒歩以外の移動手段がありませんので、体力はもちろん、最終バスや日没の時間をしっかりご確認のうえ散策計画を立ててください。

上高地の中心地である河童橋から、メインの絶景ポイントである大正池(下流側)、明神池(上流側)までは片道約1時間、往復約2時間。

大正池方面へはバスでの移動が可能ですが、遊歩道とバスの通る車道は少し離れているため、遊歩道の景色をバスから見ることはできません。

我々が実施しているガイドウォークでは、ゆっくり自然を楽しみながら、大正池方面・明神方面とも片道2時間をかけてご案内しています。

 

また上高地には、観光バス規制日も設けられています。

観光バスはマイカー規制の対象外なのですが、シーズン中に20日間程度、観光バスも規制される日が定められています。

この日には観光バスでお越しの方も、沢渡や平湯でシャトルバス等への乗り換えが必要です。規制日は毎年、上高地公式WEBで公開されています。

 

3.夜間通行止め

上述の釜トンネルは、夏休み(7月下旬~8月下旬)は20:00-5:00、それ以外の開山中は19:00-5:00の間が夜間通行止めです。

路線バスが動いている時間は釜トンネルが開いている時間より短いですし、夜間はタクシーでの出入りもできません。

また歩いての移動も、遊歩道に街灯は設置されていないため、懐中電灯が必要になります。

 

夜の上高地を満喫したい方は、ぜひナイトコースをどうぞ。

 

なお、上高地には複数の宿泊施設がありますが、夕食のご提供は宿泊者に対してのみです。キャンプ場などをご利用の方はご注意ください。

 

4.その他

上高地の大部分は、中部山岳国立公園特別保護地区、および特別名勝・特別天然記念物に指定されています。

5つのルールも公開されていますが、自然の中に入るにあたって、生き物たちを傷つけないご配慮をお願いいたします。

 

また、街には当たり前にあるような施設が、上高地にはない場合があります。

例えば、ATM。上高地内には、現金をおろせる場所がありません。クレジットカード対応ができる施設も増えてきましたが、お越しの際には余裕をもって現金をご用意ください。

また、スーパーやコンビニなどの店舗はありませんので、各施設に付随の売店をご利用いただく形になります。

 

携帯電話の電波は、施設のあるような主要ポイントでは基本的には通じます。途中の遊歩道は通じにくい場所もありますので要注意です。

 

大正池

ないものも多い上高地ですが、それはその分、非日常を楽しめるということでもあります。

ぜひ万全の準備で、上高地の大自然を楽しみにきてください。

 

上高地の気温についてはこちらからどうぞ。

シーズン中毎日更新のブログでは、その時々のおすすめの服装もご紹介しています!

 

さくら