上高地の冬期休業中(11月16日-4月16日)は、上高地に関する様々な話題をコラム形式でお届けしていきます。

 

こんにちは。ネイチャーガイドファイブセンスのさくらです。

上高地は4月まで冬期休業中ですが、FIVESENSEでは休業期間中も様々なイベントを開催予定です。

今週末、12月11日(日)には講習会「Discover Kamikochi~上高地を学ぶ~」の第一回を開催します!

というわけで今回のブログでは、講習の内容を一部先取りでご紹介します。

 

講習テーマは「上高地の花」。午後の部[バラエティ]から、上高地のユリ科の花のご紹介です。

 

【上高地のユリ科の花】

ユリの仲間と聞いて何が思い浮かぶでしょうか?

上高地のニッコウキスゲ

ユリらしい花といえばこちらでしょうか。

最近の分類の変化でユリ科ではなくなってしまいました(ユリよりもアロエに近い仲間だそうです)が、花はいかにもユリという感じのニッコウキスゲ(日光黄菅)。

 

上高地のクルマユリ

こちらは正真正銘のユリ科、クルマユリ。

車輪のように輪になってつくと「クルマ」という名前がつきがちです。

 

そして、本日ご紹介したいのは、最近上高地ではめっきり花を見かけなくなった、こちらの植物です。

上高地のオオウバユリ

オオウバユリ(大姥百合)。

背丈は人の身長ほどで、かなり大きな植物です。

写真は花がちょっと終わりかけの状態ですが、実際にはこの倍くらいの数の花を咲かせます。

 

大きいのでかなり目立つはずの花なのですが、最近の上高地ではほとんど花を見かけなくなりました。

2010年頃までは、ぽつぽつ花の写真を撮っていたのですが。

 

とはいえ全くなくなってしまったわけではなく、

上高地・オオウバユリの芽

春先の芽吹きは今でも見かけます。

……ただ、花が咲かないんですよね。

 

実はこのオオウバユリ、花が咲くまでに7~8年かかるという植物です。

ユリ科の仲間によくある特徴なのですが、地下にいわゆる球根(正確には「鱗茎(りんけい)」)をつくり、そこに養分を貯めこみます。

しっかり養分を蓄え、花や実をつけられるくらいになったら満を持して咲くわけなのですが……その、たっぷり養分のつまった球根を……サルが掘り返して、食べます。

 

オオウバユリ側からすれば、せっかく何年もかけて貯めたものを食べられてしまうことになるわけですが、サルはサルで食べ物が必要ですからね。

食物連鎖というやつはけっこう理不尽です。

そしてサルには、「今後のためにちょっと残しておこう」というような感覚はあまりないように見受けられます。……まぁサルも人間に言われたくはないでしょうが。

 

ただ、最近は以前ほど、春先に掘り返されたオオウバユリを見なくなった気がしますので(よく育ったものをあらかた食べてしまって、手を出さなくなったのかな?と思っています)、もしかしたらそのうちまた花が見られるかもしれません。

 

同じように、一時期サルに食べられて花を見かけなくなったものの、最近復活してきたのがこちら。

タマガワホトトギス

こちらもユリ科の、タマガワホトトギス(玉川杜鵑草)です。

この斑点が鳥のホトトギスの模様に似ているということで名づけられました。

ホトトギスの仲間は紫色のものが多いですが、上高地で見られるこのタマガワホトトギスは、写真のような黄色い花を咲かせます。

 

こちらは、つぼみをよくサルに食べられてしまっていました。

私が上高地で働き始めた2007年頃はずいぶんたくさん咲いていたのですが、その後しばらくしてつぼみを片っ端からサルに食べられるようになり、かなり花の数が減っていました。

しかし最近はまた、さほど珍しくなくあちこちで見かけるくらいの数に戻ってきています。

 

ガイド中にも「サルの食べている物にはどうも流行り廃りがある気がする」なんて話をよくするのですが、「たくさんある→たくさん食べる→少なくなる→食べなくなる→復活してくる」という流れは、同じ場所をしばらく見ていると意外と頻繁に目にします。

 

自然は泰然と変わらずあるもの、というイメージは強いですが、その中にはこういう生き物たちの様々な変化を無数に含んでいます。

次回上高地にいらした際には、お花をじっくり見てみませんか?

 

さて、12月11日(日)の講習会では、「上高地の花」をテーマに現地ガイドが色々なトピックスをご用意してお話をします。

YouTubeでは2020年の講習の一部を無料でご覧いただけますので、よろしければこちらもご覧ください。

 

【現役ガイドの講習会:Discover Kamikochi~上高地を学ぶ~】

●第一回「上高地の花」午前の部[スタンダード] 2022年12月11日(日) 10:30-12:30

上高地の花の覚え方 ※代表的な花30種の特徴と見分け方・覚え方をご紹介します。
・仲間で覚える【植物の科】
・環境で覚える【環境と植物】
・エピソードで覚える【季節ごとの特徴】

対面講習2,000円/オンライン講習1,500円

 

●第一回「上高地の花」午後の部[バラエティ] 2022年12月11日(日) 14:00-15:30

・上高地の”旧ユリ科”の花たち
・上高地のシダ植物

対面講習1,500円/オンライン講習1,000円

 

※参加費は全て税込みです。

※対面講習は講習当日、現金/PayPayでのご精算です。

※オンライン講習はクレジットカード/コンビニ・ATM/PayPal・銀行口座振替での事前精算です。

 

●対面講習会場

信毎メディアガーデン 3階スタジオ

JR松本駅から徒歩約8分

地図および周辺の有料駐車場は[こちら]をご覧ください。

 

上高地講習会対面

上高地講習会オンライン

 

皆様のご参加をお待ちしております!

さくら

 

※上高地は冬期休業中です!

2023年4月までの約5か月間、上高地は冬季閉鎖となり、ホテル・レストラン・バス等の営業もありません。

冬の上高地へお越しの場合は、雪崩や地吹雪の危険がある中での冬山登山となります。

お越しをご検討の方は必ず以下をご確認ください。

上高地冬期入山ルール[上高地公式ウェブサイト]

 

【上高地・冬の配信イベント】

FIVESENSEでは、上高地のシーズンオフにも様々なイベントを実施いたします!

 

●上高地オンラインガイドツアー【冬期】

①2023年1月22日(日)18:30-20:30

②2023年2月19日(日)18:30-20:30

 

上高地を実際に歩いた散策風景の動画を見ながら、現地ガイドがリアルタイムで解説します。

ご自宅などお好きな場所から、YouTubeにてご覧ください。

上高地オンラインガイドツアー冬期

 

●Discover Kamikochi~上高地を学ぶ~

現地ガイドが講師を務める上高地の座学講習会。

今年の講習会も、松本市・信毎メディアガーデンでの「対面講習」と、WEB配信の「オンライン講習」を同時実施いたします。

第一回「上高地の花」2022年12月11日(日)

第二回「上高地の鳥と動物」2023年1月15日(日)

第三回「上高地の樹木」2023年1月29日(日)

第四回「上高地の歴史」2023年2月12日(日)

第五回「上高地の歩き方」2023年2月26日(日)

※各回の内容は独立しておりますので、どの回も1回からご参加可能です。

 

■対面講習

・10:30-12:30 午前の部[スタンダード] 各回2,000円

・14:00-15:30 午後の部[バラエティ] 各回1,500円

上高地講習会対面

 

■オンライン講習(対面講習をYoutube Liveにて同時配信)

・10:30-12:30 午前の部[スタンダード] 各回1,500円

・14:00-15:30 午後の部[バラエティ] 各回1,000円

上高地講習会オンライン

 

冬期も、FIVESENSEのイベントへのご参加をお待ちしております。

 

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